数字のリアルと、副業大家という選択

アパートの話

みなさん、こんにちは。

不動産賃貸業の小林です。

前回は、僕のちょっと恥ずかしい失敗談をお話ししました。

勢いに任せて物件を増やし、気づけば資金ショート。

まさに、落とし穴に向かって一直線でした(笑)。

でも、あの経験から学んだことがあります。

それは、失敗したからといって、挑戦したことまで間違いだったわけではないということです。

何かを始めて、失敗して、修正して、また挑戦する。

その積み重ねの先に、自分らしい生活があるのかもしれません。

今回は、少し趣向を変えて、不動産賃貸業の「お金の話」をしてみたいと思います。

大家さんになると、実際にどれくらいのお金が残るのか。

僕が最初に購入したアパートの数字を使って、ご紹介します。

■ 最初に購入したアパートの数字を公開します

僕が一棟目に購入したのは、中古のワンルームアパートです。

購入総額は、1億800万円。

部屋数は16部屋。

ちなみに、最近の賃貸住宅で人気の「バス・トイレ別」ではありません。

昔ながらの、バスとトイレが一緒になったユニットバスタイプです。

建物も決して新しくありません。

今どきの、おしゃれなアパートとは少し違います。

でも、そんな物件でも、きちんと入居者さんがいれば家賃収入が生まれます。

当時の満室時の家賃収入は、

月額626,000円。

もちろん、すべての部屋が同じ家賃ではありません。

入居した時期や契約条件によって、部屋ごとに多少の違いがあります。

それでも、満室になれば毎月62万円を超える家賃が入ってくる計算です。

当時の僕にとっては、なかなか大きな金額でした。

ただし、ここからが大切です。

62万円が、そのまま僕のお小遣いになるわけではありません(笑)。

■ 家賃62万円から、実際にいくら残るのか?

まず、銀行へのローン返済があります。

毎月の返済額は、

412,341円。

家賃収入から差し引いてみます。

626,000円 − 412,341円 = 213,659円

この時点で、残りは約21万円です。

でも、まだ終わりではありません。

アパートを維持するためには、毎月さまざまな費用がかかります。

当時の主な支出は、次のとおりでした。

項目月額
家賃収入(満室時)626,000円
ローン返済▲412,341円
管理会社への管理料▲約32,000円
共用部分の電気代▲約4,300円
インターネット代▲約27,000円
毎月の手残り約150,359円

どうでしょうか。

家賃収入は約62万円。

でも、ローン返済や毎月の維持費を差し引くと、

手元に残るのは、約15万円です。

これを年間にすると、

約180万円。

さらに、年間を通じて必要になる費用があります。

固定資産税。

消防設備の点検費用。

浄化槽の点検費用。

こうした費用が、当時は年間で約40万円かかっていました。

つまり、

年間約180万円 − 約40万円 = 約140万円。

これが、当時の一棟目のアパートから手元に残るお金の目安でした。

もちろん、満室が続き、大きな修繕費などが発生しなかった場合の数字です。

空室が出たり、設備が壊れたりすれば、手残りは減ります。

また、所得税などの負担も別に考えなければなりません。

それでも、サラリーマンだった僕にとって、給与とは別に年間約140万円のお金が残るというのは、とても魅力的でした。

■ 大家さんの仕事って、何をするの?

では、この家賃収入を得るために、僕は毎日何をしていたのでしょうか。

正直に言います。

それほど多くのことはしていませんでした。

もちろん、管理会社との連絡や、修繕に関する判断は必要です。

入居者さんからの問い合わせや、退去後のリフォームなど、大家として決めなければならないこともあります。

でも、日常的な管理業務は、管理会社にお願いしていました。

僕がすることといえば、時々アパートの様子を見に行くこと。

敷地にゴミが落ちていれば拾う。

建物に異常がないか、少し確認する。

そして、管理会社からの報告を確認する。

そんな程度でした。

もちろん、何かトラブルが起きれば話は別です。

前回のように、貯水槽が壊れたり、退去が続いたりすれば、一気に忙しくなります。

でも、何も問題が起きていないときは、本当に静かなものです。

アパートが働いてくれている。

そんな感覚でした。

今のブログのタイトルにも通じる話ですね(笑)。

■ サラリーマンを続けながらでも、できた理由

当時の僕は、まだ司法書士事務所で働いていました。

毎日、決まった時間に出勤し、仕事をしていました。

そんな生活の中で、アパート経営を続けることができた理由。

それは、自分が現場にいなくても、家賃収入が生まれる仕組みがあったからです。

例えば、自分でお店を経営する場合、営業時間中は誰かがお店にいなければなりません。

商品を仕入れたり、お客さんに対応したり、毎日の仕事があります。

でも、アパート経営は少し違います。

入居者さんが住み続けてくれている限り、毎月家賃が入ってきます。

そして、管理会社に業務を委託していれば、日常の対応をお願いすることもできます。

もちろん、その分の管理料は必要です。

それでも、本業を続けながら収入源を増やせるというのは、大きな魅力でした。

僕自身、サラリーマンと大家さんの二足のわらじを履いていたわけですが、日常的な時間の負担はそれほど大きくありませんでした。

ただし、これは管理会社の協力があり、経営が順調なときのお話です。

時間がかからないことと、リスクが小さいことは、まったく別です。

この違いは、前回の失敗で痛いほど学びました。

■ 一棟だけでも、こんなに違う

年間約140万円。

月に換算すれば、約11万7,000円です。

この金額をどう感じるかは、人それぞれでしょう。

「思ったより少ないな」

そう感じる方もいるかもしれません。

何しろ、1億円を超える物件を購入しているのですから。

一方で、当時の僕にとっては大きな金額でした。

サラリーマンとしての給与があり、そこにアパートからの収入が加わる。

生活に少し余裕が生まれます。

将来に向けて、お金を残すこともできます。

そして何より、会社からのお給料以外にも収入源があるという安心感がありました。

もちろん、借入金を抱えている以上、油断はできません。

家賃が入らなければ、返済は苦しくなります。

だからこそ、手元資金を残しておく必要があります。

あの資金ショートを経験した今なら、なおさらそう思います。

■ 副業とは、自分の可能性を試すこと

最近は、副業という言葉をよく耳にします。

自分の得意なことを仕事にする人。

趣味を生かして収入を得る人。

新しい技術を学んで、別の仕事に挑戦する人。

いろいろな形があって良いと思います。

僕の場合は、長年、司法書士事務所で働いてきました。

不動産に関わる仕事をしていたこともあり、賃貸業という世界に興味を持ちました。

そして、思い切って一歩を踏み出しました。

もちろん、失敗もしました。

いや、かなり大きな失敗もしました(笑)。

でも、あのとき何もしなかったら、今の生活はなかったと思います。

だからといって、誰にでも不動産賃貸業をおすすめするつもりはありません。

大きな借入れが必要になる場合もありますし、建物の維持管理には責任が伴います。

向き不向きもあるでしょう。

ただ、僕が伝えたいのは、

「今の仕事以外にも、自分にできることがあるかもしれない」

ということです。

それは、不動産賃貸業でなくても構いません。

小さな副業でも、趣味の延長でも良いと思います。

最初は、ほんの少しの収入かもしれません。

でも、自分の力で何かを始めることには、お金以上の面白さがあります。

そして、その小さな一歩が、いつか人生を変えるきっかけになるかもしれません。

■ 僕が手に入れたかったもの

振り返ってみると、僕が本当に欲しかったのは、お金だけではなかったように思います。

もちろん、お金は大切です。

生活するにも、好きなことをするにも必要です。

でも、それ以上に欲しかったものがありました。

自分の時間を、自分で決められる生活。

働く時間。

休む時間。

家族と過ごす時間。

好きなことに挑戦する時間。

そんな時間を、少しずつ自分のものにしていきたかったのです。

不動産賃貸業は、そのためのひとつの手段でした。

失敗もありました。

眠れない夜もありました。

それでも、続けてきて良かったと思っています。

さて、次回はいよいよ、僕の人生の大きな転機についてお話しします。

長年勤めた会社を退職し、サラリーマン生活に区切りをつけたときのこと。

そして、そこから始まった新しい生活。

果たして、念願の自由な時間を手に入れた僕は、何をしていたのでしょうか。

それでは、また次回!🏠

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